ホーム  >  有限会社高橋不動産のブログ  >  スタッフの日常  >  役所調査

役所調査
カテゴリ:スタッフの日常  / 投稿日付:2026/09/12 00:00

皆様こんにちは!西口店の野口です。

不動産会社の仕事というと、

「物件を探す」 「お客様をご案内する」 「契約書を作る」

というイメージが強いかもしれません。

でも実は、不動産会社の仕事には、お客様からは見えにくい「調査」という大切な仕事があります。

その中でも今回は、「役所調査」についてご紹介します。

「不動産屋さんが市役所に行って、いったい何を調べているの?」

と思われる方も多いのではないでしょうか。

実は、土地や建物を売買するときには、確認しておかなければならないことがたくさんあります。

そもそも「役所調査」って何?

簡単にいうと、

「この不動産について、行政上どんなルールや制限があるのかを確認すること」

です。

土地を見ただけでは、
「ここに家を建てられるのか」 「どんな建物を建てられるのか」 「道路に問題はないのか」 「上下水道はどうなっているのか」

などは分かりません。

そこで、不動産会社が市役所などに出向いて、物件について一つひとつ確認します。

① 都市計画を調べる

まず確認するのが、その土地がどのような区域にあるのかです。

代表的なのが、
・市街化区域

・市街化調整区域です。

特に市街化調整区域の場合は、建築や開発についてさまざまな制限があるため、慎重な調査が必要です。

さらに、
・用途地域

・建ぺい率
・容積率
・防火地域・準防火地域
・地区計画
・都市計画道路

なども確認します。
同じ面積の土地でも、こうした条件によって建てられる建物が変わってきます。

② 道路を調べる

不動産調査で非常に重要なのが道路です
土地に道路が接しているからといって、必ずしも「家を建てられる」とは限りません。

例えば、
「この道路は建築基準法上の道路なのか?」

「道路の幅員は何mあるのか?」

「2項道路なのか?」

「セットバックが必要なのか?」

「公道なのか私道なのか?」

「私道の場合、持分はあるのか?」

などを確認します。

ここをきちんと調べずに土地を購入してしまうと、後になって
「思っていた建物が建てられない……」

ということになってしまう可能性があります。

そのため、道路調査は不動産会社にとって非常に重要な仕事です。

③ 上下水道を調べる

次に確認するのが、水道・下水道です。

例えば、
・前面道路に水道管が入っているか

・敷地内に水道が引き込まれているか
・水道管の口径は何mmか
・下水道は利用できるか
・受益者負担金などが発生するか
などを確認します。


「土地を買ったらすぐ家を建てられる」と思っていたら、水道の引込工事に思わぬ費用がかかった……ということもあります。

だからこそ、土地の価格だけではなく、購入後に必要になる可能性のある費用まで確認することが大切です。

④ ハザード・災害関係も確認

最近では、
・洪水

・浸水
・土砂災害
・地震
・液状化
などの災害リスクについても確認することが重要です。

特に住宅を購入する場合には、「その土地がどんな場所なのか」

を知っておくことが大切です。

不動産会社は、行政が公開しているハザードマップなども確認しながら、お客様への説明に必要な情報を整理します。

⑤ 農地の場合は、さらに調査が必要

土地が「田」や「畑」の場合は、通常の土地よりも確認事項が増えることがあります。
例えば、「この農地を住宅用地にできるの?」という問題です。

農地を住宅や駐車場などに利用する場合には、農地法上の手続きが必要になる場合があります。

さらに市街化調整区域などでは、

・農振除外
・農地転用
・開発許可

など、複数の制度が関係する場合があります。
そのため、

「農地だから安い!買ってから考えよう」

というのはおすすめできません。
購入前の調査がとても重要です。

⑥ 役所では「聞いて終わり」ではありません

ここが不動産屋のちょっとした裏側です。
役所へ行って、

「この土地は建築できますか?」と聞いて終わり……ではありません。
担当部署ごとに確認する必要があります。

例えば、
都市計画担当

→ 用途地域、建ぺい率、容積率、開発許可など

道路担当
→ 道路の種類、幅員、道路後退など

上下水道担当
→ 水道・下水道の整備状況など

農政・農業委員会関係
→ 農地転用、農振関係など

というように、内容によって確認先が変わります。

一つの土地について、複数の部署へ確認することもあります。

⑦ 「役所の回答」と「現地」が一致するかも大切


さらに大切なのが、

役所で確認した内容と現地の状況を照らし合わせることです。

例えば、

「道路はあるけれど、実際の道路幅は?」

「水道管はどこにある?」

「境界標は確認できる?」

「登記上の地目と現況は一致している?」
などです。

つまり不動産調査では、
役所の資料だけでもダメ。

現地を見るだけでもダメ。

両方を確認することが重要です。

⑧ なぜ、そこまで調べるの?
理由は一つ。
お客様が安心して不動産を購入できるようにするためです。


不動産は、洋服や家電のように「買って気に入らなければ返品」というわけにはいきません。

特に土地や建物は高額な買い物です。


だからこそ、「買ってから分かった」ではなく、

「買う前に分かることは、できるだけ確認しておく」

ことが大切です。

不動産屋の仕事は「物件を紹介するだけ」ではありません

物件の写真を撮ったり、お客様をご案内したりするのも不動産会社の仕事です。

でも、その裏側では、
現地を確認して、

役所を調べて、

道路を確認して、

上下水道を確認して、

登記を確認して、

問題がないか一つずつ確認しています。

こうした調査を積み重ねて、ようやくお客様に物件をご紹介しています。

不動産屋の仕事は、実はかなり地味です(笑)。
市役所で資料を探したり、担当部署に確認したり、現地を何度も見に行ったり。

でも、こうした「見えない仕事」こそ、不動産取引では大切な仕事だと思っています。

不動産について分からないことや気になることがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。




ページの上部へ